歯周病の進行による症状の違い

こんにちは!せきれい歯科クリニックの院長 太田です。

 

今回は、歯周病の進行による症状の違いについてお話しします。

歯周病とは、歯周病原菌によって引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの組織が徐々に破壊されていく病気です。45歳以上の人の約半数が歯周病をもっているともいわれ、「世界で最も一般に蔓延している感染症」としてギネスブックに認定されているほどに私たちの身近にある病気です。

歯周病は進行状況により軽度から重度まで段階があり、それぞれ症状が異なります。

 

〇健康な歯ぐきとは

そもそも、健康な歯ぐきとはどのような状態なのでしょうか。健康な歯ぐきは薄いピンク色をしていて適度な弾力があり、引き締まった状態です。出血や腫れなどの炎症もありません。歯周病の進行状況を判断する材料のひとつに歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)がありますが、健康な歯ぐきであればその深さは1~2mm程度です。

 

〇歯肉炎の症状

磨き残したプラークや歯石により歯ぐきに炎症が起こると、歯ぐきが赤くなる、歯磨きをしたときに出血するなどの症状がみられるようになります。この段階ではまだ歯槽骨(歯を支えている骨)には影響はなく、歯周ポケットも1~2mm程度とさほど深くありません。

 

 

〇軽度の歯周炎の症状

歯肉炎から症状が進んで歯周ポケットが3~4mm程度の深さになると、軽度の歯周病と診断されます。歯肉炎と同様に歯ぐきが赤くなり、歯磨きをすると出血する症状がみられます。歯肉炎と異なるのは、歯槽骨が少しずつ破壊され始めていくということです。歯ぐきの外側からは分からないので、ご自身でこの症状に気づくことはまずありません。口臭や歯がむず痒い感じが気になる、という方はいても歯や歯ぐきに痛みもなく生活に支障をきたさないため、歯周病の初期段階であることを自覚できる方はほとんどいないでしょう。

 

〇中等度の歯周炎の症状

さらに症状が進行すると、歯を支えている歯槽骨が吸収して歯が動揺するようになります。歯周ポケットの深さも4~6mm程度になり、中等度の歯周病と診断されます。歯槽骨の吸収も徐々に大きくなり、歯肉が下がる、歯根が露出するといった症状が出てくることから、お口の中に異変を感じる方も少なくありません。

 

 

〇重度の歯周炎の症状

上記のような過程を経て歯周病が進行し、重度になると歯を支える歯槽骨が大きく失われます。すると、しっかり噛むことが難しくなるほどに歯の動揺が激しくなります。歯槽骨の吸収により歯ぐきが下がり、歯周ポケットも6mm以上ととても深くなります。

 

〇歯周病の進行は自覚が難しい

歯周病は確実に進行していくものの、初期のうちは症状を自覚することが難しく、「サイレントキラー」とも呼ばれるほどです。したがって、定期的な歯科検診を欠かさずに受け、歯周病にかかっていないか、進行していないかをプロの目で判断することが非常に大切なのです。

 

 

〇まとめ

このように、歯周病は知らず知らずのうちに症状が進行し、気づいたころには手遅れになっていることも少なくありません。日頃の丁寧なセルフケアはもちろんのこと、定期的な歯科検診で歯周病の予防に努めましょう。

 

当院では、経験豊富な歯科医師が患者様の全身の健康を考えてお一人おひとりに合わせた歯周病治療に努めております。生活習慣の改善や歯磨きの仕方についてのアドバイスも行っておりますので、歯周病の予防と治療は当院にお任せください。

 

 

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