親知らずの抜歯、上と下どちらが大変?

こんにちは!せきれい歯科クリニックの院長 太田です。

今回は、親知らずの抜歯は上と下でどちらが大変なのかについてお話しします。
いざ親知らずを抜歯すると決まったら、処置がどのくらい時間がかかるのか、痛みや腫れはどの程度なのかご不安に思われる方も多いのではないでしょうか。

〇上下の親知らず 抜くのはどちらが大変?
親知らずとは、前から数えて8番目の歯で、多い人で上下左右合わせて4本生えてきます。まっすぐ生えていてむし歯や歯周炎のリスクが低い場合は抜歯の必要はありませんが、水平もしくは斜めに生えていて歯列に影響を与える可能性がある場合や、すでにむし歯や歯周炎になってしまっている場合は抜歯の対象となります。

親知らずの抜歯は、下の歯に比べ上の歯のほうが難易度は低いとされています。これには、親知らずの形態や支えている骨に関係があります。

通常、上の親知らずは歯の根が一本しかありません。そのため、2~3本の根をもち形態が複雑な下の親知らずに比べて抜歯の行程もシンプルです。まっすぐに生えている上の親知らずを抜くのにかかる時間は、麻酔処置などの時間を除き5~15分程度とされています。また、上の親知らずは斜めに生えたり水平に埋まっているケースも少なく、上顎の歯を支えている骨は下顎よりも柔らかいといわれているため、比較的容易に抜けることがほとんどです。

一方、下の親知らずは骨に埋まっている部分が多い場合、周囲の骨を削る必要があります。また、歯の根の状態によっては歯を削って分割しながら処置を進めていくこともあります。さらに、下の親知らずの近くには神経が通っているため、神経を刺激したり傷つけることのないよう慎重に抜歯を行います。そのような場合は、処置にかかる時間も長くなり、15~90分程度かかることもあるといわれています(歯の状態により異なります)。

 

〇上下のどちらが痛い?腫れる?
上記のような理由から、親知らずを抜歯したあとの痛みや腫れも上の歯のほうが軽く済みます。一方、下の親知らずを抜歯した場合には、フェイスラインの見た目の左右差がはっきりわかるほどに腫れることがあります。この腫れは、親知らずを抜歯するときに歯ぐきを切開する、歯を支えている骨を削るなどした場合に、破壊された組織を修復するために起こる炎症反応が原因です。これは身体の正常な反応なので、過剰に不安になる必要はありません。

したがって、まっすぐに生えている上の親知らずを抜いた時にはほとんど腫れることはありませんが、水平や斜めに生えている下の親知らずを抜いたときには1週間程度腫れることが多いでしょう。抜歯後の腫れのピークは2~3日後で、その後徐々にひいていきます。ただし、腫れの程度は個人差が大きく、あまり腫れなかったという方もいれば、頬に黄色の出血斑(アザのようなもの)が現れる方もいらっしゃいます。


〇上下どちらから抜くのがよい?
どちらから抜いたほうがよい、ということは基本的に歯ありません。むし歯や歯周炎で痛みがあるなど生活に支障をきたしている場合は、そちら側の親知らずから抜歯するのがよいでしょう。そうでない場合は、まずは痛みや腫れの少ない上の歯を抜歯し、その後下の歯を抜歯するという流れでもよいかもしれません。

〇まとめ
今回は、親知らずの抜歯は上と下でどちらが大変なのかについてご紹介しました。初めて親知らずを抜歯する場合は不安や心配もあるかと思いますので、担当医とよく相談して決めましょう。

当院の院長は、口腔外科学会の認定医資格を保持しております。豊富な知識と経験、たしかな技術をもとに10年間で1,000件以上の親知らずを治療しており、難症例にも対応が可能です。親知らずのお悩みは、ぜひ当院にお任せください。

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