歯周病と睡眠

こんにちは!せきれい歯科クリニックの院長 太田です。

 

今回は、歯周病と睡眠についてお話しします。

一見関わりのなさそうな歯周病と睡眠ですが、実は意外な関係性があるのです。

 

 

何らかの原因により十分な睡眠がとれていない場合、自律神経のバランスが乱れ、免疫力が低下したり唾液の分泌量が少なくなります。それにより、お口の中の歯周病原菌が繁殖しやすい環境となり、歯周病のリスクが高まるとされています。

 

また、睡眠不足はがん、心臓病、糖尿病、認知症など引き起こす要因となりうるともいわれていますが、この中でも特に歯周病と関わりが深いのは糖尿病です。

 

〇歯周病と糖尿病、睡眠不足の三角関係

 

歯周病と糖尿病に関係性があることは、これまでに様々な研究により明らかにされています。歯周病は慢性的な炎症を引き起こす疾患ですが、炎症により炎症性サイトカインとよばれる物質が生じます。これがインスリンの分泌を低下させ、それにより血糖値に影響を与えるのです。

 

 

また、睡眠不足は糖尿病の発症や悪化にも大きく関わりがあります。睡眠不足が食欲を増進させるホルモンの分泌を亢進させたり、インスリンの働きを低下させるといわれています。

 

以上のことから、歯周病は糖尿病、睡眠不足それぞれと深い関係性があると考えられています。

 

〇歯周病と睡眠時無呼吸症候群

 

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりする疾患です。具体的には、10秒以上呼吸が止まる時間が1時間あたり5回異常発生するものを、睡眠時無呼吸症候群と診断します。呼吸が止まることにより血液中の酸素が不足し、脳卒中や心筋梗塞などの重篤な疾患を引き起こすリスクが高まるとされています。

 

日本では睡眠時無呼吸症候群の患者が約500万人いるものの、実際に治療を受けているの歯僅か10%程度に過ぎない、という調査報告もあります。

 

 

睡眠時無呼吸症候群により睡眠の質が低下すると、前述のようにお口の中が歯周病になりやすい、悪化しやすい環境になるおそれがあります。また、口呼吸になっているケースでも唾液分泌量の減少や口腔内乾燥が懸念されます。

 

 

◯まとめ

 

以上のように、歯周病は睡眠と大きな関わりをもつことからも、日々の生活習慣に気を配ることは歯周病予防のためにもとても大切なことです。規則正しい生活と丁寧なセルフケア、定期的な歯科検診でお口の健康を守っていきましょう。

 

歯周病の予防や治療、定期検診については是非当院へお気軽にご相談ください。

 

 

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